目覚ましのいらない生活
午前6時、ベットの上で布団にくるまって寝ていた僕の耳に入ってくるのは、お祈りの声。
ここは中東の国のとあるホテル。石油関係のビジネスに携わる僕は、この中東で仕事をしている。
中東はどこもイスラム教の信仰が多い。街の中は中東と聞いて想像する砂色の建物や黒い衣服で全体を覆った女性、立派な髭をたくわえるおじさんがたくさんいる。(街なかの様子は追々書いていきたい。)
この国に来て、まず適応しなければならないのが、お祈りの文化に慣れること。
一日に5回行うこのお祈りは
1回目はSubuh(スブー)朝の6時ごろから朝の7時ごろまでの間。
2回目はZOHOR(ズフル)1時ごろから三回目のお祈り時間までの間。
3回目はASAR(アスル)午後の4:30頃から四回目のお祈り時間までの間。
4回目はMAGHRIB(マグリブ)7:30頃から5回目のお祈り時間までの間。
5回目はISYAK(イシャ)8:30頃から次の日のSUBUHお祈り時間の間。
の順番に行われる。
そしてこのお祈りが始まる時間になると、聞こえてくるのがアザーン(Adhān)と呼ばれる礼拝(サラート)への呼び掛けである。
この礼拝(サラート)の呼びかけは街の中に点在しているモスク(イスラム教寺院)から聞こえてくる。
感覚としては日本の街なかにある広報に近い。
僕のホテルはこのモスクのすぐ近くにあり、さらに僕の部屋はモスク側、つまり壁を挟んだ外側にアザーンの音源があり、朝一からお祈りの音が聞こえてくるというわけだ。
そして毎朝、僕はこのアザーンによって目を覚ます。目覚まし時計のいらない生活。
さて今日も頑張ろうか。